医療機関の待ち時間対策について

第1章 「待ち時間対策」の考え方

複雑な「待ち時間対策」も分類すると整理しやすくなります。

待っている人々

時 間

  • 直接的 待ち時間対策」   待合室に滞在している時間そのものを短くしようとする発想
  • 間接的 待ち時間対策」   待っている時間を様々な工夫で飽きさせないようにする対策

資 源

  • 人為的 待ち時間対策」  職員の患者への声掛けの配慮等でストレス低減を図ろうとする考え
  • 機械的 待ち時間対策」  予約システム、順番表示モニターなどの導入による新機軸

待ち時間に対する不満を分析し、まず上記4つのうちのどの要因から改善すればよいかを考えます。

第2章 「待ち時間対策」の限界

はじめに

たとえば、とある医療機関で4時間かかっていた待ち時間を半分(2時間)に短縮せよという課題があったとします。
短絡的ですがすぐに思いつく方法は以下の3つしかありません。

  1. 医師の数を倍に増やす
  2. 患者を半分に減らす
  3. 1人当たりの診療時間を半分に減らす…いずれも実現不可能な非現実的な話です。

待ち時間対策中待合室で上着を脱いでおいてもらう、質問は紙に書いて持参してもらう、スタッフは小走りで動く、患者の長話は上手に切り上げる等の策もよく検討されますが残念ながら思ったほどの効果は上がっていないのが現状です。
(重要なことですが根本解決にいたるほどではないようです)

患者が多くて待ち時間が長い病院(医院)は医療技術の高さを表していると言えます。
しかし「患者に不便をかけない」ということは経営の大原則。

今更ですが患者の不満のトップは「長い待ち時間」です。
とあるデータによると「病医院を変えた理由」の第5位は「待ち時間が長い」で約25%の方がそう答えています。

先生の医療機関はそのような事態になりつつあるのでしょうか?傾向が見られるのでしょうか?
また「待ち時間対策」の先手を打って競合時代に向かおうとされているのでしょうか?
「あの医療機関はとてもいいけど、待ち時間が長過ぎて…」
「少し行けば待ち時間が短い医療機関があるから、今度からは…」
「この程度の症状なら空いている違う医療機関で診てもらっても…」

 一度、他院に移った患者を再び呼び戻すことはほぼ無理です

もしかすると今は『よく解らない』『良案が浮かばない』『当院の診療体制は複雑だから』などの理由で一歩
踏み出せないでいるのでしょうか。

是非、当社へご相談ください。

 待ち時間は短縮できるのか?

9:00の診察開始に合わせ8:30から受付を始めるクリニックがあるとします。
開錠と共に外に並んで待っていた30人がやってきて順番に診察券を受付に出しました。
1人の診察に5分要すると仮定すると1番の患者は9:00に呼ばれ9:05に診察を終えます。
でも30番の患者は9:00から150分待つ計算になります。(本当はもっとかかることでしょう)
受付した時点で2時間半の待ち時間が決定してしまいます。
「こんなに朝早くから並んだのにいつまで待たせるんだ!」という不満が噴出するのはこのような患者たちです。

この30番の患者の不満を解消する戦術はお持ちですか?

待ち時間とはどの時間なのか?

待ち時間とは通常「医療機関に行って受付をしてから診察までの時間」と認識します。
上記の例で言えば8:30に医療機関に入った1番の方の待ち時間は8:30から診察9:00までの30分。
30番の方は3時間(8:30〜11:30)となります。
1番の患者と30番の患者のストレスの違いは説明するまでもありません。

待ち時間を短縮するとは「院内滞在時間を短縮する」 と言うことです。

理想の診療風景

現実的にはあり得ない風景ですが…朝9:00に診察が始まります。
9:00直前に本日1人目の患者が来院しました。
その方を診察中に2人目の患者がやってきて、1人目の診察が終わるとほとんど待つことなく診察室に呼ばれました。
その方を診察中に3人目の患者が… そうしているうちに4人目が…
一日中、このようなタイミングで患者が来院するのが理想です。

現実には困難なことですが、この流れを意識して「待ち時間対策」を考えることが基本です。

着目すべき視点

「窓口で受付をしなければならない」― に着目します。

先の例で言うと同じ時間頃に来院しても少しの差で後ろの方は人数×5分で待ち時間が増加します。
行ってみなければ解らない…。
医療機関に到着した時に誰も居なければ待ち時間はゼロ。先に10人いたら50分、20人待ちなら100分待ち…。
予想不可能な賭けにでるようなものです。そこで望まれることは…

●今、どのくらい混んでいるのか「ここ」で解るということ。
●混んでいたらWEBで「ここ」で受付を済ませて「順番」や「時間」を確保する。
●または診察終了後に次回の予約時間を決めてしまう。

診療科や医療機関規模で「順番予約」「時間予約」のどちらを採用しどのように運用するかを検討します。
いずれにしても受付をしに行く必要がないので自分の診察の「順番」や「時間」の直前まで時間は自由。
即ち 「院内滞在時間の短縮」=待ち時間対策 です。

第3章 「待ち時間」はなぜ不満なのか?

「生産性」も「基準」も無い時間だからです。
体調が悪い患者は診察間際まで自宅や車の中で体を休めていたい筈です。
待合室の椅子に座っているより時間を有効に使いたいと考えています。
「生産性のない時間」に患者は強い不満を感じます。
次に患者は「いつ呼ばれるかわからないまま」漫然と待たされたくありません。
患者が多ければ「待ち時間も長い」のはわかっていますが「いまどのくらい」「あとどのくらい」という基準も無いまま
待つことに不安と不満を感じます。

第4章 「待ち時間対策」を決意するか否か

● 不満を抱えながらじっと耐えて待つ患者(時に不満爆発)。
● 患者からの問合せ・クレーム、厳しい視線を浴びながら業務をこなすスタッフ。
● 疲労感を露わにする患者にせかされるように診察する医師。

考えるとこの3つの苦悩は同じ空間で同じ時間に発生しています。

「待ち時間対策」はその空間にいる誰もが望んでいるにもかかわらず、いっこうに何かが
改善されようとする気配を感じない。それはいったいなぜなのでしょう。
院長は「するか」「しないか」を決断するだけです。

何からどのように始めたらよいのかご不明なことも多いでしょう。
このホームページをご覧いただいている今が好機です。
アドウイックにご連絡ください。