予約システムに関するあれこれ
「予約システム」をネットで検索をするとたくさんの情報を見ることが出来ます。
医療系に絞って検索してもかなりのヒット数です。
多くの製品の中から自院に適した予約システムを見つけるのは難しい作業です。
また、一度、導入すると簡単にやめたり、違う製品に替えることも難しくなります。
慎重に考えてどのシステムにするか総合的に判断、決定していくことが重要です。
予約システムを使うのは誰?
時に忘れがちなこと
予約システムの導入を決定するのは院長ですが操作するのはスタッフであり患者さんです。
予約システムの決定は現場と患者様に近い受付スタッフの声が一番大切です。
- 開業支援会社に勧められたから…
- あの先生が使っているから…
- この製品の利用料が一番安そうだから…
安易な選択で後悔をしないようにしたいものです。
受付スタッフの意見に耳を傾けてあげることが円滑な運営に必須です。
予約システム検討時の留意点
システム提供会社に期待すること
予約システムは「患者サービス」を超えて「医療経営」の重要なツールとなっています。
運用がうまくいくか否かで患者定着率や新規患者獲得に大きく影響します。
販売会社の担当者はスタッフの動きや診療の流れ、科ごとの特徴・特性、そして医療経営にも詳しくあるべきです。
最適な運用方法の提案、導入後のフォローも綿密に詰め合う責務があると思っています。
「販売業者」か「パートナー」か 先生はどちらと付き合いますか?
医療業界に詳しい会社か否か
病院や医院の現実・現状・現場をあまりご存じない会社が「こんな感じだろう」と作ったシステムも散見されます。
実際の現場では医療機関様ならではの予期せぬ事態が発生するのが常です。
「このような事態になった時は、どのようにして対処したら良い?」と
レアケースを尋ねた時に速答できるスキルと機能が欲しいです。
開発会社の体力
残念ながら諸般の事情で消えていったシステムもあります。
ある会社様が開発した予約システムを導入されていた医療機関様がありました。
ある時、その会社が倒産されたとかで急遽、代替としてシマフクロウ・コールを導入したいと連絡を受けた事があります。
医療機関様も災難でしたが、最も災難を被ったのは「患者様」です。
突然、今までのやり方を変えなければならなくなったのです。
提供会社の体力(規模・システム販売年数)も重要な検討要因だと思います。
予約システムに望む機能
どのようなタイプでどのような機能が必要かを考えます。
なくてはならない機能、あれば便利な機能、あまり必要がない機能、無くても良い機能があります。
大切なのは「シンプル操作で必要なことの全てができる」ことです。
操作手順は異なります
「順番予約」「時間予約」「併用可能タイプ」等で同じ予約タイプでもシステムによって操作方法、操作手順が大きく異なります。
ほとんど何もしなくてもよいシステムもあれば、毎度、数回のマウスのクリックを必要とするシステムもあります。
冒頭にも書きましたが、最終的に操作をするのは受付スタッフです。
できる事が同じならば簡単操作のシステムを採用すべきです。
すべての提供会社が自社製品を「操作はカンタン」と謳いますが実際に操作手順を
比べると大きな違いが見えてきます。
機能の充実とは
沢山の機能が自慢の予約システムもありますが実際に現場で汎用する機能でしょうか。
受付スタッフの操作が面倒だったり使いこなすのが大変だったり…では本末転倒。
少ない操作(クリック)で期待する効果を得られことが最優先です。
また、患者様の操作は簡単だけどスタッフの手間が多いとか、その逆も便利とは言い難いといえるでしょう。
価格・料金について
予約システムは高額な製品から、驚くほど低価格(ほとんど無料)の製品まで千差万別。
機能と有益性、サポート体制や今後の可能性を価格と照らし合わせて検討されるとよいでしょう。
ただ予約システムを探す時に「価格優先」で選ぶことは避けたほうがよいと思います。
価格優先から探し始めると大切な「望む診療体制」や「患者様」が遠くなります。
「自院の待ち時間を改善できるシステム」を見付けるところからスタートです。
そのうえで「費用に見合う価値があるかどうか」を考えていくのが正しい手順です。
サポート
初回の問合せからデモンストレーション、運用相談、導入時、利用開始後、すべての
ステージに「サポート」「相談相手」がいることは大切です。
あるシステムを新規導入したけれど、その後、充分なサポートが得られず苦労している医療機関様を知っています。
使い方はカンタンでサポート要らずと謳っていても必ず疑問・質問は発生します。
「24時間365日のサポート体制」が優れたサポートとは言い切れません。
だからといって「カンタンなシステムなのでサポートはメールだけで」というのも疑問です。
初回デモンストレーションの時も含め、その後のフォロー(現場)が必要な時は、別途出張旅費を
いただきます…という会社もあるようです。
はじめに、そのあたりも確認しておくとよいでしょう。
どちらが近づくのか
適当なシステムが見つかった場合、そのまま使えることが一番良いのですが、診療体制は医療機関様により
様々なのでやはり「ここがこうだったら…」「こうならないのか?」という要望が出てきます。
ある程度のカスタマイズが可能なシステムなのか?
パッケージになっていて手を加えることができないのか?
予約システムに合わせなければならないのか、予約システムが近づいて来るのかは大きな違い。
少し作り込みをすることで最適なシステムに変貌することも多々あります。
その可能性を模索、確認することも大切です。
開発会社にそのあたりの事も聞いておくとよいでしょう。
ホームページの導入件数は?
予約システムを探すにあたり頼りになるのはホームページです。
「導入件数」は製品の信頼度と使い勝手の良さとサポートの良さと商品への熱意のバロメーターと考えます。
予約システム会社はホームページに導入件数を掲載すべきと思うのです。
「全国各地に多数の導入実績あり」のような表現はどうも疑いの心を持ってしまいます。
「当院の近くでは、どこの医療機関に導入されていますか?」と聞いてみることも良いと思います。
さいごに
10年ほど前、予約システムも1台50万円から200万円近くするものまでありました。
プッシュホンの電話でピポパと予約をする時代もありました。
時代はあっという間に変わります。
現在は予約システムが導入されているのはごく自然な事と言えるでしょう。
患者様もその便利さの恩恵を感じながら治療と向き合っています。
どの医療機関にかかるかという決定権は 患者様が100% 医療機関側は0%。
待ち時間対策をするかしないかの決定は 医療機関側100% 患者様側は0%。
株式会社アドウィックがすべてお手伝い致します。